全への取組
 

IH 調理器用なべ、ケトル、ポットのIH認定マーク制度
 
 最近 IH 用の調理器が小売店等で多くみられています。これは電磁誘導加熱(Induction-Heatingを略して IH としたもの)によりなべなどの調理器具を加熱するので、調理器には磁性が必要で、鉄や一部のステンレスを調理器の材料にするのが普通です。IH 販促のため無理に磁性を持たせた材質使用の調理器も見られますが、鉄ほうろうのなべやケトルがIH調理器用に最適なものとして利用されています。
 (社)日本琺瑯工業会は、琺瑯がIH調理器用として電気効率に優れた材質なので、消費者に安心してご使用して頂けるための目印として、認定マーク制度を設けました。このマークは2種類あり、IH が200Vの高出力用のものと、100V用とに分かれています。以前は100V用だけでしたが、電力会社が、配電電圧を2倍にすれば必要電力が半分で済み、熱損失が4分の1になるので、省エネ対策のもと200V化を推進しました。これで IH 機器メーカーは200V用と100V用を発売しております。
 200VのIH用は、高出力のため熱効率のよい琺瑯では短時間で温度が上昇し、うっかりすると空焚き状態になります。場合によってはホーローの軟化温度500℃以上に達し、IH 本体にまで傷つけてしまう恐れもあります。
 IH 機器は、温度センサーの取り付け位置などで機器の種類によりセンサーの安全機能の作動に差が見られます。空焚き防止や天ぷらなどでは特に温度管理の注意が必要です。機器メーカーの使用上の注意をお守り下さい。
 (社)日本琺瑯工業会では、会員が IH 用のマークを添付するための認定基準を設けています。基準には、使用鋼板の厚さ、底の形状、耐熱衝撃性等のほかJISS3012家庭用ほうろう器物の規定を準用しています。
 認定マークでは、200V用と100V用とでは使用鋼板の厚みに若干の差があります。そのほかには実質的な差はあまりありませんから200V用は100Vの IH に使用しても問題ありません。なお、IH 用でも従来どおりガス調理機器に使用できます。
 工業会でマークの認定の際、会員から品質及びPL保険の責任について保証させていますので、このマークの有無を調理器のお買い求めの目安として下さい。
     
 

 

IH 調理器用鋼板製家庭用器物の品質基準
なべ、ケトル及びポットを対象に、IH 調理器のトッププレートに接する面の直径が12cm以上26cm以下のものに適用する。
試験項目
試験内容
な べ
ケトル及びポット

 1. 使用鋼板の板厚
      200V用
      100V用


1.0 ミリ以上
0.8 ミリ以上

0.8 ミリ以上
0.7 ミリ以上

 2. 底部の凹み寸法
      200V用
      100V用


常温で 1.5 ミリ以下
常温で 2.0 ミリ以下

 3. 底部の内側への湾曲寸法
   200V用、100V用共
底の中心部分での内側への湾曲寸法をディプスゲージ等で測定する。

油を入れてIHの最高出力で220度まで加熱し、200度に下がったとき、底の内側への湾曲寸法が1.5ミリ以下であること。

水を入れて沸騰したとき、底の内側への湾曲寸法が1.5ミリ以下であること。
 4. 底の耐熱衝撃性 IH 調理器で出力を調整して、5分以内の空だきにより、底の中心部附近の温度が150度になるまで加熱した後、15度から20度の水を満水になるよう一気にいれて急冷する。
この熱衝撃を10回連続して行い、底の内側への湾曲寸法が前記 3 の数値に適合すること。また、琺瑯層にひび割れ、はく離のないこと。
 5. なべ底部の琺瑯層の耐熱性
      200V用
なべ底を上にしてその上部に厚さ1ミリから3ミリ程度の板ガラス(ソーダ石灰ガラス製)をのせる。そしてあらかじめ500度に余熱した加熱器(炉)に試料を入れる。500度のまま30分間保持し、常温まで冷した後板ガラスを取り除くとき、板ガラスが容易になべから離脱でき、かつ琺瑯層に融け跡のないこと。
 6. 上記の基準以外
  (外観、構造、性能等)
密着性、耐熱水性、耐酸性、取っ手取付強度等、当該製品ごとにJIS S 3012(家庭用ほうろう器物)の該当基準を準用する。


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